初心者必見!! イベント開催の極意(だいぶ大きく出た)その4
前回のブログ
↓
↑
べべべべべつに、遊びに行ったわけじゃないんでからね!
稲敷市上君山にありますイバライドにて2018年7月14日(土)~9月2日(日)に開催されるシルバニアパーク。その先行内覧会に行ってしまう僕を、どうか、叱ってください、ののしってふんじばって、bみえtbjspsにぶsbんpsのぼおおおお――――――
話をもとに戻しましょう。
- 初めての参加応募
森のファミリーに会いに行ってしまうほど、憔悴しきっていました。食べ物はのどを通らず、飲み物をこぼし、シャツを汚し、洗濯し、だがしかし、おかし。
その連絡は唐突に。
僕がhaneyasume(稲敷市地域おこし協力隊がDIYで再生した空き家)の掃除から帰ろうと公用車に乗った時、一本の電話が入りました。みると、市役所からです。
「七夕の応募があったよ、折り返し電話しといて」
うひょおおおおおおおおいいいい!!!!!
急いで電話をかけると、あれ、言葉が出てこないぞ。うれしさのあまり、というのもありましたが、そもそも何を確認するのかあらかじめ考えていなかったので、言葉に詰まってしまったのです。その時は参加する方の氏名と年齢、電話番号、あとアレルギーの有無を確認したくらいで電話を切ってしまいました。
役所に帰った後、電話応対で確認する事項をちゃんと決めました。(こういうのは前もって決めておかないとね。あと電話を取るのは自分だけではないので、所属する課にきちんと周知しないといけません)
1、参加する方の氏名
2、年齢
3、住所
4、アレルギーの有無(そうめんを食べるため)
5、メールアドレス
正直、はじめのほうは、住所は聞いていませんでした。昔と違って、電話やらメールアドレスやらフェイスブックメッセージやらいくらでも連絡方法があるのに、わざわざ住所をきかなくてもいんじゃないか、と思っていたからです。意味がないと。しかし、後々にこの住所が重要になってくる場面がありました。
その方は役所に直接電話をかけてきました。例のごとく、僕が電話応対し、必要事項を確認し、電話を切りました。その後、イベント開催日の7月7日がもしかすると雨で中止になるかもしれないという連絡を取るために電話をかけると、
繋がらない
何度かけてもつながらず、ほかに連絡方法がなかったので、記載された住所に直接行ってみることに。
表札が出ていなかったので、おそらくここだろうとあたりをつけて(一軒だけ明らかな新築の家がありました)インターホンを押すと、一人の男性が出てきました。突然の訪問をお詫びし、〇〇さんのお宅ですかと尋ね、確認が取れると、七夕まつりの件で電話がつながらない事情を説明しました。
で、電話番号を読み上げると、
「あ、下二けたが逆です」
との答えが返ってきて、万事解決という一件がありました。
で、この一件で僕が何を学んだかというと、
常に最悪の事態を想定するんだよ
ということ。仮に住所を聞いていなかったら。連絡手段がなく、参加表明してくださったそのご家族は、当日、雨天中止を知らずに和田公園を訪れ、貴重な休日の時間を無駄にしてしまう可能性だってありました。電話が通じないならメール、メールが通じないならSNS、それでもだめなら直接会いに行く。イベント参加者の連絡先確認を怠ると、のちに痛い目に遭うとわかりました。
- だんだんと増えてくる参加者
チラシを配って数日はほとんど参加者がいなかった七夕まつりでしたが、次の週に入るとドバドバと参加が募り。10、20、30と面白いように数が増えていきました。これで人数不足でイベント中止ということにはならないな、なんて考えていたら……。結果的に
60人きちゃうんですね
30~50予定していたイベントだったので、さすがにこれ以上人数が増えるとまずいということで、応募を打ち切り、最終的に62人という地域おこししょっぱなのイベント内容にしては大規模なものになってしまいました。それからも続々と電話が鳴り響き、トータルで言ったら100人近く応募があったんではないかなんて、恐怖を感じておりました。
で、ここでもイベント開催にあたって注意するべきことがあります。
チラシ配り過ぎたらあかん
最高で50人集まればいいイベントで、チラシ千部配ってしまうのはあまりに行き過ぎた判断だったと反省しております(反響なさ過ぎたときのことを懸念して、びびってしまったのも刷りすぎた原因)。
反響率に関して少し調べてみましたが、大体、
リフォームのチラシ:0.02%
住宅のチラシ:0.01%
食品スーパー:1%
とのことで、一番反響率が高いとされているスーパーチラシでも1パーセントであり、イベント用のチラシの場合を考えても、多くて0.05が限界ではないでしょうか。
1000×0.05=50
しかし忘れていけないのは、「参加対象は子供」ということ。母親か父親か、もしくは両方か、おばあちゃんおじいちゃんか、はたまた全員か、付き添いが絶対にいるはずなので、仮にそれを幼児一人に対し+二人としても、
全体で150人集まってしまい、完全なキャパオーバー。賞金が次回に持ち越されたよ。それはキャリーオーバー。
ま、とにかく、万事人数も集まりうまくイベントが回りそうだと、準備を進めていった……のですが。
まだまだ面倒なことは山積みだったのだ――。
初心者必見!! イベント開催の極意(だいぶ大きく出た)その3
- 人を呼ばなきゃ始まらない
イベントを開くにあたって必要なものは、準備物だけではありません。
イベントに参加してくれる人がいなければ何も始まらない。そう、そんな大事なことを、僕は、6月の中旬に思い至ったのです(イベント開催日程は7月7日だよ)。
思い立ったが吉日。さっそくチラシ作成に入ります。『いらすとや』というフリー素材集のありがたいサイトを利用して作ったチラシがこちら。
本当にこんなチラシで人が集まってくるんだろうか、なんて、心配性のわたくしですから、参加人数30~50人規模のイベント開催に、大量のチラシを印刷いたしまして、その数なんと、
1000部!!!!(こんなこと書いて怒られないか心配)。
チラシをもって、稲敷市内にある幼稚園や保育園に配りに行きました。市立認定こども園えどさき、桜川こども園、新利根幼稚園、みのり幼稚園、ゆたか幼稚園、江戸崎保育園、幸田保育園、江戸崎みどり幼稚園、計八か所。それぞれの園の園長先生(いない場合は保育士さん)と顔合わせをし、園内でチラシを配っていただけるか交渉。ほとんどの園で、快く引き受けてくださいました。
まだ面識のない三期生地域おこし協力隊という謎の生命体に対しても、笑顔で対応してくださった先生方にはほんとうに感謝しております。
はてさて、これで人問題もクリアした僕は、意気揚々と市役所に戻ってまいりまして、さっそく参加応募が来ないかななんて考えていたら、なななんと、
来ないんですねー、おうぼ
チラシ作成が6月11日の週で、配りに行ったのが6月19日と21日の二日間。チラシ以外にもフェイスブックでイベントページを作成していましたし、チラシにも役所の電話番号と、地域おこし協力隊専用のGmailアドレスを記載している。なのに、一向に応募連絡が来ない。チラシを何度見返しも、アドレスや電話番号に間違いはない。なのに来ない。
さすがの僕もあせりましたね、これは(他人事)。
参加費無料で高をくくっていたかもしれません。僕の想定では、オレオレ詐欺会社のオフィス並みにひっきりなしに電話のベルがぶるんぶるんべりんべりんなって、もうこりごりだよこんなの、なんて状態を思い描いてたのですが……。
あせった僕が出した答え。
現実逃避のためにシルバニアファミリーに会いに行こおっと。
(ナレーション)
七夕イベントを企画、竹の確保という人類史上最大の偉業を成し遂げた僕。
しかしイベント開催二週間前に至っても、参加応募をするものは一人も現れず、現実逃避のために、とある森のファミリーに会いに行ってしまう。
次回予告 本当にごめんなさい
デュエルスタンバイ
初心者必見!! イベント開催の極意(だいぶ大きく出た)その2
地域おこし協力隊として企画した初のイベント『七夕ささぶねまつり』。
今回のブログでも、イベント開催までの苦労と涙を語っていきたいと思います。
- 一人の救世主現る
その当時の自分の頭の中を脳内メーターで見たなら、竹、竹、竹の竹フェスティバルが催されていたことであろう。どこで手に入れるのか、どの人を頼るのか、何もわからないまま日数だけが過ぎていき、そろそろ焦りが見え始めてきたころ――。
「知り合いに竹林を管理している地主さんがいるわよ」
と、声をかけてくださった方がいました。以前、笹船つくりを教えてくれた笑遊館のボランティアの方です。
↓
↑
なんでも、その地主さんのお宅には加工場があり、もしかしたら頼めば流しそうめん台の加工も手伝ってくれるかも……と、致せり尽くせりのあり難き御言葉を頂戴し、涙ちょちょぎれる思いで深く感謝を申し上げたてまつったのでありました。
ま、まさぁかあこんな好待遇でお話が進むとぼくわあ思いもしませんでしたから、まあ驚きに驚きましてえ、そんなこんなで、見事、竹問題を解決するにいたったのであります(竹加工でまた悲鳴をあげることになるのですが、それはまた後日)。
協力隊は地域に協力する隊ではなく、
地域に協力してもらう隊だと、
そんなことを感慨深げに思いながら、
また僕は一つ、大人にィ、なったのだったぁ。
- 竹問題は解決に至ったが……
竹問題をクリアして、一息ついた矢先、また新たな問題が浮上してくるのです。
第二章 「笹の葉いつ取ってくるんだい?」
と誰かがつぶやいた。
笹の葉。みなさんはご存知でしょうか。どこにでも生えているから、たいして注目してみたことがない方もいらっしゃると思うので、こちらに写真を載せておきます。
これが笹の葉。本当にどこにでもある植物です。だからないがしろにしてしまったこの笹の葉、第二章のタイトルにもある通り、いつ取ってくるのかが問題の焦点になってくるのです。
- 笹の葉すごくよわい
普通に考えればわかることですよ。ええ、それはわかりますよ。ただイベント進行でほかにもやらなければいけないことがたくさんありましたから、笹の葉なんかに構っていられなかったんですわ。
笹の葉って、引っこ抜いたら枯れるんですね。
笹の葉は植物であるため、引っこ抜いた瞬間からどんどんと死に向かってひた走っていきます。死にひた走っている道中、笹の葉改め彼は、だんだんと丸まっていくのです。丸々と丸まっていく彼は、冬休み、二度寝の末「今日は休みだから学校に行かなくていいんだ」と理解して、また布団にぬくもりを求める学生のごときまるまりで、だれにも彼の丸まりをとめることはできないのでした。
丸まってしまえば、もちろん笹船など作れるはずもありません。丸まった笹を子供たちに差し出し、これで笹船を作れィ!と自棄になって作らせても、もちろん笹船などできるはずがありませんから、阿鼻叫喚、子供たちは泣き叫び、鼻水をすすり上げ、地面にこぶしをたたきつけ、カオスと化したイベントは中止せざるを得ない状態にまで陥ってしまうでしょう。
笹の葉が枯れる速度を測定したところ、人間が過ごすにはちょうどよい快適温度でも2~3時間が限度。笹の葉を調達するのがイベントの前日と考えても、確実に二時間は経過してしまう。はてさて、どうしたものか。(ちなみに笹船を作る際、笹の葉よりもヨシの葉のほうが大きく頑丈なため、笹船を作るならヨシのほうがいいと、笹船の達人がおっしゃっていました。)
- そうだ水、つけよう。
引っこ抜いた笹の葉といえど、植物は植物。枯れさせないために水をやれば多少もつのではないか。そんな簡単な事を、さもコロンブスが新大陸を発見したかの如く勢いで紹介されてもどうしようもないよと、眉根を寄せる顔が容易に想像できます。
しかし、この実験を実際にやったことがある人はどれくらいいるでしょうか。引っこ抜いた笹の葉を水につけたら、どれくらいもつのか。知っている人はこの世の中にどれくらいいるのでしょう。わかりません。
笹の葉の延命。
結果、枯れゆく笹の葉ををそのまま放置した場合、半日も持たなかったが、水をつけた場合は2,3日もつようになったのでありました。
- それからどしたの?
見事、笹の葉延命問題を解決しましたが、まだまだやることは山積み。
竹、笹の葉、と、徐々にイベントの核になる物品がそろってきたのでありますが、まだ必要なものがありました。
それは、人、です。
初心者必見!! イベント開催の極意(だいぶ大きく出た)その1
祭り。
祭りと聞いて思い出す情景はなんだろう。
浴衣姿。ポニーテールのあの子。金魚すくい。出店の焼きそば。楽しかったあの日々、無邪気だったあのころ、ああ戻りたい。
ただただ楽しかったお祭り。
しかし!!!
祭りを開くために裏で大人たちがどれだけ苦労しているのか、今から教えてあげよう、子どもたちよ!!!
……というわけで、稲敷市地域おこし協力隊になってから、初の自分発信のイベント『七夕ささぶねまつり』を開催するにあたって(7月8日に開催していたんだよ)、どのような前準備をしているのか(していたのか)記していこうと思います。
いかんせん、右も左もわからないド新人かつ、イベントを開いた経験もないので、どこから手をつければいいのか全く分からない。似た境遇の方も数多くいらっしゃることでしょう。イベント経営を考えている方、地域おこし協力隊、大学生などなど、今回のブログで少しでも多くの知識を身に着けていってくださいな。
- 七夕ささぶねまつりはなにをするの?
まず、今回茨城県稲敷市で行われる『七夕ささぶねまつり』の概要だけ説明したいと思います。
前のブログにも残っていると思うので、より詳しい情報を知りたい方はこちらへ飛んでいただけますようよろしくお願いします。
↓
↑
今回のまつりでやりたかったこと(目的?)は、「こどもたちに昔の遊びを知ってもらうこと」が大前提としてありました。現代の子どもはアナログの遊び方を学ばずにそのまま成長してしまうきらいがあります。事実、僕もデジタルゲーム世代なので、昔の遊びというものを全く知りませんでした。笹船の作り方を教わったのも、商店街のコミュニティスペースとなっている笑遊館のボランティアの方です。
その記事はこちらからどうぞ!
↓
↑
話がそれそうなのでいったん戻します。
今回僕が企画した七夕まつりでは、
1.こどもたちに笹船を作ってもらうこと
2.作った笹船を和田公園に隣接する霞ヶ浦に流すこと
3.七夕の短冊作り&飾りつけのワークショップ
4.流しそうめん
を集まった子供たちと一緒にやろうと考えています。
そこで、必要になってくるのは、
笹&竹。
Bamboo grass & Bamboo.
- まず、なにからしたの?
七夕ささぶね祭りのメインイベントである流しそうめんには、竹の確保が必要不可欠。竹の確保は正直一番面倒であろうと、ある程度予想しておりました。
仮に個人で「流しそうめんをやっぺよ」となっても、「どこから竹もってくっぺ?」となること請け合いでしょう。地主ならともかく、竹を管理している人ってそうそういるもんじゃありません。
手を伸ばせばすぐそこにあるのに……。地域おこし協力隊は一応、市の職員でありますから、勝手に切って持っていくわけにもいかないのです。絶対に怒られるから! 絶対に怒られるから!
これが都内ならなおさら。
竹林が一瞬で更地になり、駐車場に変化する都会で竹をゲットしようとしても、なかなかうまくはいかないでしょう。便利な時代になった今なら、amazonで流しそうめんセットでもポチって、ヤマト運輸か佐川急便に持ってきてもらい、それを簡単に組み立てて家族仲良く流しそうめんするのでしょう。レンタルでも短い装置で2000円程度。
個人でやる分には小さい装置でも問題なさそうですが、大人数を呼んでイベントを開くとなると小さい装置でも物悲しさが否めません。
- 竹を欲して早十日
もうどうしようもない。まだ地域おこしとして活動して1,2か月のペーペーにつてなどなく……。一件一件、竹を所有する土地に出向いて、地主さんに許可をとるしかない、そう重い腰を上げたそのとき――。
一人の救世主が僕に微笑んだのです(だいぶあっさりと)。
近未来×地域おこし×田舎(ドローン編)
時の進み方がゆるやかなために、都会では当たり前に流行っていることが、田舎では全く……みたいなことが往々にしてある。マイウェイを突き進む田舎も捨てがたいけれど、新しい田舎の多様性というものも見出したい――ということで、今回のブログでは、
近未来×田舎
と題して、新しいもの(流行)と古いもの(田舎)をいかにうまく組み合わせればビジネスにつなげられるか、ちょっくら考えてみようではないか、というお話をしようと思います。ただの思い付きなので実践で使えるかは分からない……。
1.ドローンの活用方法
空高く舞い上がる無人航空機。きれぎれの雲に溶け込んで、颯爽と飛び立つ姿。ああ、男のマロン。ロマン
まだまだ発展途上にあるドローン産業だが、アメリカに本社を置くアマゾンドットコムではドローンを使用した無人配送を視野に事業を展開させているようだし(2016年にはオーストラリアでドローンを用いた宅配ピザサービスを開始、米大手運送会社UPSでは、「Workhorse HorseFly UAV Deliveryシステム」というドローンを用いた宅配便配達テストを成功させた)、いよいよ本格始動しつつある。
これから大規模展開していくであろうドローンを、どう田舎に落とし込むか。現在の技術力で可能かつ使用国は日本で限定していくつもりなので、とっぴな話は一切なし。「田舎」と広く定義してしまうといろいろと問題が発生してしまいそうなので、今回は茨城県稲敷市に限定します。
ドローン同士を戦わせるドローンバトルとか、レースなど、若者を呼び込むためだけの話題性で勝負するビジネスは本意ではないし、色々と問題(危険だからやめろといった注意または怪我)が発生しそうなので却下するとして、一番現実的なのはドローン講習会を開くことではないかと考えた。
高齢化が進んでいる田舎において、そもそもドローンの存在を認知している人のほうが少なく、まずやるべきことはドローンの存在を知ってもらうこと。ただ目新しいというだけでは食いつかないので、いかにしてドローンを生活に根付かせるか。「ドローンなしではもう生きていけないよ。うわーん! 助けてどらえもーん」と言わせるかどうかがカギになってくると思う。
レースやバトル以外にもドローンの活躍する場はあり、その中でも稲敷(田舎)に活用できそうなのは大きく分けて7つ。
①イベント監視、ビルおよび工場警備
②ペットおよび徘徊老人および水難者など探索・救助
③工場内作業および災害場など危険区域での作業
④建築での計測・観測
⑤撮影
⑥輸送
とくに田舎に落とし込むという意味で活用できそうなのは、
⑦「農薬・肥料散布」だ。
偏った知見ではあるけれど、田舎はたいてい農地が広く設けられている。稲敷もその多分に漏れず、江戸崎カボチャやレンコン、ブルーベリーに水神トマト、ミルキークイーンと、農作物を獲得するための畑や田んぼは売るほどある。
それら農地を管轄する農業の方を集って、ドローンの存在を知ってもらい、「農薬を散布するためにも使えるんだよ」と教えてあげればドローンの需要も増えるのではないか。あわよくば、ドローンの講習会を開き、持続的にドローンを使用してもらう。ドローンは高級品なので、買おうにも手が出ないという方にも、レンタル品を提供することで需要は満たされるし、継続的に貸し出すことでこちらも儲かるという寸法。
ドローンありますよ
↓住民(そんなもんあるのかい?)
ドローン農業に使えますよ
↓住民(へえ、便利だっぺ)
ドローンの講習会開きますよ
↓住民(これでおらも若者の仲間入り)
ドローン貸しますよ
↓住民(かゆいとこに手が届くねえ。仕事もらくちんだわあ)
……
こんな簡単に事が進むなんてありえない。もっとビジネスは大変だ。出直せいっ!なんてネガティブ発言は禁止だ。
今回はドローンオンリーで書いた記事だが、次回以降も同じテイストで『近未来×田舎』ブログを書いていけたらなあと思っております。
地域おこし初任者研修に行って考えさせられたこと
千葉市幕張新都心線の隣接地からバスに揺られ、十分程度。やってきたのは……。
市町村アカデミー
16日から18日の三日間、この要塞に閉じ込められ、痛めつけられ、ひどい仕打ちを受けるのだろう。
ガクブルしながら入館。さすがに鞭をもった鬼教官はいなかったが、ここで心を許したらいつ取って食われるか分かったものではない。気を抜くことなく、午後から始まる講義に臨んだ。
初日の講義は三つ。全てを紹介するのは忍びないので、特に印象に残った箇所を抜粋して紹介したいと思う。
『地域づくりをサポートする外部人材に求められる役割』と題して、徳島大学総合科学部の田口太郎先生が行った講義では、「地域おこしとは何たるか」という一番あやふやな部分を定義づける説明がなされた。
日本全体をみても人口が減ってきているのに、地域の人口流出を防ぐのは困難だとして、地域おこし協力隊の存在意義を1.地域に「やる気」と「自信」を創出させる。2.外の目線で再評価し、価値化する。3.行政だけではなり得なかったネットワークの接続により、様々な連携が生まれさせる。
とし、「地域おこし協力隊」=「人口増加集団」ではないことを説明した。
同じ場所で同じことを繰り返していくと、そのこと自体がいつの間にか当たり前になってしまって、「誰でもできることをやっているんだ」と自信を失っていくことが往々にしてある。例えば、長野の自治体で働く地域おこし協力隊は、ある日、尋ねていった民家で、一人のおばあちゃんが慣れた手つきで竹籠を作っているのを見て度肝を抜かれたという。その技術力があれば、ビジネスにつなげられると考えた地域おこし協力隊は、そのかごをネットショップに出品した。おばあちゃんからしてみれば、「いつもと変わらない日常」なのに、地域おこし協力隊という『新しい目』が介入することで、ただの日常が価値化する。事実、そのかごは売れに売れ、今度度肝を抜かれたのはおばあちゃんのほうだった。
地域おこし協力隊に出会うまえのおばあちゃんは、自分の作ったかごが売れるわけがないと思い込んでいた。しかし、地域おこしに出会い、ネットショップに出品し、自分の作ったかごにお金を払う人が増えていくと、「自信」がつき、「やる気」に転換されていった。人口流出を防ぐ術がなかったとしても、こうした活動を通して、人の意識を変えることは可能だということ――もしかしたらそれが地域おこしの本質なのかもしれない――を、今回の講義で学ぶことができた。
二日目は、地域おこしにまつわる様々な問いに対して、グループで意見を出しあうワークショップを行った。
『行政から「何をしてもいい」と言われた。地域おこし協力隊として何をする?』
という問いに対し、自分たちの班では、
・まず地域を学ぶ
・地域のキーパーソンを見つけて、お話を伺いに行く
・地域を回って、住民の方と話す
・自分が何者であるか地域の人に知ってもらう
・消防団など地域の住民の方とつながりを持てる場に参加
・地域おこしの先輩がいればその先輩に付き添う
・あいさつ回りなど、能動的に動く
・周りに相談
・SNSなど情報発信
・奴隷にならない程度に仕事を請け負う
・自分のやりたいことを地域に向けて発信する
といった意見が出た。
また、『自分のミッションについての行政の説明と、地域の人の考えが食い違っていた。そのとき、どうする?』という問いについては、
・第三者の意見を取り込む(テレビ、新聞を呼んで)
・行政と地域との会合を開く
・場合によっては目標を変える
『ところで、地域おこしって何?』という問いに対しては、
・人と人を繋ぐ
・地域の外の人とのネットワークづくり
・地域の価値をビジネスにつなげる
・地域を有名にすること
・ファンを作ること(ストーリを作る)
・イノベーションすること
・宣伝する必要なく広める
・魅力を自覚し、売り込むこと
・地域おこし協力隊が必要なくなるくらい、住民が地域おこしに積極的になる
といった意見が出た。特に「地域おこし協力隊が必要なくなるくらい、住民が地域おこしに積極的になる」というのは、さきほど紹介した長野の事例にもつながってくるように思う。「かごが売れる」と、自分の作ったものに価値を見出したおばあちゃんは、あとはその売り方さえ教えてしまえば、勝手に事業を展開していくことだろう。地域おこしの仕事は、一回こっきりのワークショップを開くことではなく、その後を見越した活動が大部分を占めてくる(今回の研修で一番学んだことは多分これ)。
今までの僕は「人を呼び込むならイベント開けばいいでしょ」みたいな安易な発想に帰結していた。たしかにそれで一瞬は地域が活性化したように思うし、活動したことで満足感は得られるし、人を呼び込むための材料としては申し分ないのだろうけど、「それで仕事おーわり!」は許されない。三年間の任期を終えてからも、地域はそのあとも続いていくし、住民は変わらずそこにいる。
とりあえず今自分にできることは
定住に向けた事業を見つけ、
地域おこしとしても活用
すること(なんだかフワッとしている)
……と、いろいろと考えさせられた研修でしたとさ。
ライスミルクなるものが稲敷で作られているらしい(後編)
行ってまいりやした!
噂のスクールファーム略してスクーファ。
写真(学校扉前)
スクーファ内は廃校の学校を使用しているため、内装は完全に学校そのもの(当たり前ですが)。面白いことに水耕栽培をしている部屋の入り口には「六年生」と書かれた看板が(写真を撮るのを忘れてしまった。残念)。
学校然としたスクーファ内を探索していくと、なななんんと!
室内の中にプレハブ小屋が建っているではないか!
なんだか研究室のラボみたい。中には二、三名の防護服を着た人たちの姿が。うまいこと写真が取れなくて恐縮ですが、上からお米を入れて、下にある石臼でそのお米を砕いて粉末状にするそうです。
写真(粉末ライスミルク)
濃い、薄いの差もあるようで、今回見せてもらったライスミルクの粉末は、大きく「濃」の文字が。液体(ミルク)にするときに、この濃さの調節をして味を一定に保つと思われます(聞きそびれた)。
今説明した過程でできたライスミルクを加工し、生乳など乳製品を入れて食べやすくした製品がこちら!
写真(maice)
お米のmaiとアイスのiceで『maice』。パッケージもなかなか洒落ていて、インスタ映えしそう。写真上記に筑波大の文字が見えますが、これは、筑波大学の農産食品加工研が、稲敷市のバックアップにより開発した※生ライスミルクを使用しているから。いろいろな人たちが丹精込めて作ったアイス、早速、実食!
※生ライスミルク
玄米と水だけを原料にしてできた植物由来のミルク。殺菌した生のお米に水を加えて挽き、そのまま液体にしたもの。生ライスミルクを製造しているところは数少なく、稲敷のスクーファはその数少ないうちの一つ。
写真(maice)
食レポ。美由紀たちに登場してもらいたいところですが、ちょっくらやってみましょう!
まず一口めの風味は完全に普通のアイスクリームです。玄米を砕いて液状にしているためか、舌触りは若干ざらざらとしていて、アイスでありながら舌にお米を感じることができます。なかなか美味。喉元を通りすぎる間際、アイスの中にかすかなお米の風味を感じ、そこにライスミルクの真骨頂を垣間見た気がします。アイスでありながらお米。お米でありながらアイス。両者の良さを思う存分発揮したマイス。しかしながらここで一つ注意点が(マイスだけにマイナス点)。このマイス、原材料にお米が使用されているため、冷凍庫から取り出した直後だと固くなりすぎて(デンプンの影響なのか?)スプーンですくうのが非常に困難な代物となっております。なので、冷凍庫から取り出した後、常温にさらしてから食すのをお勧めします。
スクーファではほかにもアレルギーフリーの『生ライスミルクプリン』を製造しており、このプリンにはアレルギーフリーとは別に、チョコレート味とカスタード味があって、バリエーション豊か。また現在は製造していないそうですが、生ライスミルクドリンクなるものもあるそう。これはライスミルクに牛乳を加え、飲みやすくした飲料で、苦いのが得意ではないお子さんにもピッタリの商品となっております。
まだまだ世間に知られていない生ライスミルク。稲敷を広めるための要素として使えないものだろうか。ちょっくら考えてみます。
前編はこちらから!
↓